中原中也命日

今日、10月22日は中原中也の82回目の命日です。
中也がその生涯を詩生活に捧げたことにより、私たちの人生はより豊かなものになっています。
文学とは、芸術とは、そのように時代を越えて人々の中に生き続けるものなのだとするならば、まだまだ私たちにできることがたくさんあります。



僕はもうバツハにもモツアルトにも倦果てた。
あの幸福な、お調子者のヂヤズにもすつかり倦果てた。
僕は雨上りの曇つた空の下の鉄橋のやうに生きてゐる。
僕に押寄せてゐるものは、何時でもそれは寂漠だ。

僕はその寂漠の中にすつかり沈静してゐるわけでもない。
僕は何かを求めてゐる、絶えず何かを求めてゐる。
恐ろしく不動の形の中にだが、また恐ろしく焦(じ)れている。
そのためにははや、食慾も性慾もあつてなきが如くでさへある。
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ゆふがた、空の下で、身一点に感じられれば、万事に於て文句はないのだ。

(中原中也「いのちの声」より)








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