茶会記ライブ終了

茶会記朗読&ピアノライブVol.4が無事終了しました。
ありがとうございました。

昨年秋からシリーズ化してきたこのライブも4回目を終えました。
毎回テーマと読み手が変わり、様々な文学作品を朗読と音楽でお届けしてきました。
今回の読み手は小椋三寛さん。コメディもの、シリアスもの、どちらも名演でした!
そして毎回こだわって取り上げて来たのが中原中也の詩です。
これはあえて実験的にやってきたのですが、中也の詩は、同じ詩でも一人として同じ読み方をしないのです。
そして、俳優さん側からいろいろな提案が出てくるのも面白くて、今回の小椋さんは、スケッチブックにあらかじめ書かれた詩を用意し、さらに読みながらそこに落書きをしていくというもの。
童心に帰ったように、夢中で落書きをしながら、人生のあれこれをぶつぶつと語る姿はなんだか切なさを誘いました。

中也の詩は、非常に音楽的で型にはまらない自由なものですが、実際、声に出して読むのは勇気の要る行為だと思います。
俳優さんたちがいろいろな読み方をするのも、ある意味、どのように中也に接したらいいかという迷いの表れでもあると思います。
本当のところ、理解しようとすると理解できません。
しかし中也の言わんとするところ、個性的な感性を、雲を掴むかのように我々が捉えようとするのは、人間として、心の奥で感じるものがあるからです。
中也の詩を青春時代に暗記したという人が多いのも、そういう理由からではないでしょうか。

茶会記シリーズはここで一区切りです。
来年はまた新たな試みがあるかも・・・。
応援よろしくお願いします。

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